顎のトラブル
上下の噛み合わせが悪い
歯列・咬合の異常は、いろいろな障害を引き起こします。
咀嚼障害(咀嚼能力の低下)、審美障害、構音障害、顎発育障害などのほかにも、う蝕、歯周病、顎関節症、外傷などの原因にもなります。
一度口腔外科の受診をおすすめします。
咬合の異常
1.上・下歯列弓の近・遠心的関係の異常・上顎歯列弓の位置が正常
- 1) 下顎歯列弓が近心位をとる下顎近心咬合(下顎前突)
- 2) 下顎歯列弓が遠心位をとる下顎遠心咬合(みかけの上顎前突)
・下顎歯列弓の位置が正常 - 3) 上顎歯列弓が近心位をとる上顎近心咬合(上顎前突)
- 4) 上顎歯列弓が遠心位をとる上顎遠心咬合(みかけの下顎前突)
2.上・下歯列弓の垂直的関係の異常
- 1) 過蓋咬合
正常な噛み合わせの状態では上顎前歯は下顎前歯唇面の1/4から1/3を覆っています。
この正常な位置よりも深く咬合しているものをいいます。 - 2) 開咬
噛み合わせた際に奥歯だけが噛み合い、前歯のほうは噛み合わないなど、
噛み合わせても上下の双方の歯が数歯にわたり間に空隙がみられる状態をいいます。
その発生部位により前歯部開咬と臼歯部開咬があります。
3.上下歯列弓の水平的関係の異常
- 1) 交差咬合
中心咬合位において上・下歯列弓がどこかで交差するような関係の咬合をいう。
治療
軽度のものは矯正治療、補綴治療で治します。高度の場合には外科的に骨切り術が適応されます。 矯正歯科治療の開始は、顎骨の成長発育の盛んな時期(10~15歳頃)、また、歯の交換期である混合歯列期(6~12歳頃)が、臨床的にみて歯の移動に適しています。
外科的治療の時期は、骨の成長が停止する18歳前後がよいとされ、手術前後には術前矯正と術後矯正の必要があります。