口腔内のトラブル

舌がただれる

舌がただれる

細菌感染ややけど、腫瘍などが考えられます。 口のなかを清潔にしても改善しないようであれば受診 されること をおすすめします

関連疾患:舌癌口腔粘膜疾患

地図状舌

健康な舌には白い苔のようなものがついています。その舌に生えた白い苔が何らかの原因で部分的に取れ、赤い地肌が地図状に見える状態です。これは良性のもので、2歳以上の正常な子どもで約1~6%ほど見られます。急性の熱性疾患でも見られます。
痛みや痒みはありません。地図状の赤い部分の形や大きさは日々変わってゆきます。原因ははっきりしません。
日常生活に支障はなく治療の必要もありませんが、ごくまれに食べ物がしみることがあります。

白板症(はくばんしょう)

白板症 ( はくばんしょう ) とは、口腔粘膜にできたこすってもとれない白色の板状 ( いた状態 ) あるいは斑状(はんてん状態)の角化性(表面が硬くなった)病変で臨床的あるいは病理組織学的に、他のいかなる疾患にも分類されないような白斑と定義されています。
口腔の粘膜が白くなり、こすってもとれない白斑で、カンジダ症(カンジダ菌というカビによる病気)やその他の病変とも違うものをいいます。
白板症の病因ははっきりとしていません。
女性よりも男性に多く、男性の方が女性の約2倍前後と多いようです。
年齢では50、60歳代が多く、20歳代から80歳代まで広く分布しています。
発症部位としては下顎の歯ぐきが最も多く 29%、舌 25.0%、頬粘膜 24%、上顎、口底、硬口蓋、口唇の順となっています。
痛みを伴うものは少ないですが、痛みのあるものは要注意です。
色彩、隆起の有無などから、単純な白斑型、発赤を伴った紅斑混在型、軽度隆起の丘型、高度隆起の疣 ( いぼ ) 型に分類されます。
多くは臨床的に診断が可能ですが、まれに初期の癌であることもあるので、組織検査が必要なこともあります。口腔内で将来癌に変化する可能性の高い病気の代表は白板症です。
治療としては、まず刺激源になっているものがあれば、それを除去します。薬物療法としては、ビタミンAが有効でビタミンAの投与に反応するか否かを観察します。薬物療法に反応しなければ手術により切除します。
また切除後も長期にわたる経過観察が必要です。 10~20%の割合で再発が見られます。1~25年の経過観察では、白板症患者の8%程度に悪性化がみられます。しかし、経過観察を継続した患者では早期に発見できることから、癌の治療成績は良好です。

口腔カンジダ症

おもにカンジダ・アルビカンスという真菌(カビ)によっておこる口腔感染症です。急性型と慢性型があります。口腔粘膜の痛みや味覚に障害が出ることもあります。
急性型である偽膜性カンジダ症は灰白色あるいは乳白色の点状、線状、斑紋状などの偽膜が粘膜表面に付着しています。この白苔をガーゼなどでぬぐうと剥離可能ですが剥離粘膜面は発赤ないしびらんを呈します。 病変が慢性に経過した肥厚性カンジダ症では白苔は剥離しにくくなり上皮の肥厚を伴うようになります。

【原因】

カンジダ菌は口腔内の常在菌の一つですから、普段はある程度以上数が増えないように他の菌と共存しています。しかし、体の抵抗力の低下や、唾液量の減少、長期間にわたる抗生物質の服用などで、微生物間のバランスが崩れ、カンジダ菌が異常に増殖し、病原性を発揮するようになります。

治療

口腔内の清掃や抗真菌薬のうがい薬や塗り薬、時に内服を行います。