国外の学術団体との関係

国際口腔顎顔面外科学会
International Association of Oral and Maxillofacial Surgeons (IAOMS)

国際口腔顎顔面外科学会(IAOMS)で日本は重要な役割を果たしており、アメリカに次ぐ第2位の会員数(約500名)を擁しています。
IAOMSは国際口腔顎顔面外科専門医認定機構(International Board for the Certification of Specialists in Oral and Maxillofacial Surgery :IBCSOMS) のもとに国際口腔顎顔面外科専門医認定医制度をつくり、第1回試験は2015年3月に我が国(大阪大学)において行われました。
2019年度は3月に大阪大学、11月はインド、バンガロールで行われ、2020年6月はベルギー、ルーヴェンで行われる予定です。
また、国際口腔顎顔面外科専門医(FIBCSOMS)の頭頸部腫瘍学および再建外科におけるサブスペシヤリティ:Certificate of Added Qualifications (CAQ) in Head and Neck Oncologic and Reconstructive Surgery は、この分野で優れた能力を有し、また実践しているFIBCSOMSに対して認定されるもので、2018年からスタートしました。
近年IAOMSは次世代の口腔外科医の育成に力を入れています。IAOMS財団フェローシップには若手口腔外科医を対象としていくつかのフェローシッププログラムがあります。第一は研修プログラムで、長期(12カ月)と短期(2-4週間)があります。12カ月の研修は口腔腫瘍/再建手術のトレーニングプログラム(中国)と、口唇口蓋裂/頭蓋顔面手術(インド)の研修が行われています。短期プログラムは世界中の機関で研修する機会を与えています。第二は研究フェローシッププログラムで12カ月の基礎および応用研究トレーニングの機会を提供しており、1回目はIAOMSのシニアメンバーが率いるミシガン大学で開催されました。また、国際口腔顎顔面外科学会総会(ICOMS: International Conference on Oral and Maxillofacial Surgery)に出席するための奨学金、世界中でカスタマイズされた教育トレーニング、e-ラーニングなどにより世界中の若い口腔外科医に教育のチャンスを提供しています。
ICOMSは2年ごとに行われており、第24回は2019年5月にブラジルのリオデジャネイロで行われ、2021年はイギリスのグラスゴーで予定されています。

アジア口腔顎顔面外科学会
Asian Association of Oral and Maxillofacial Surgeons (Asian AOMS)

アジア口腔顎顔面外科学会(Asian AOMS)に置いて日本は指導的な立場にあります。特に学会を主導するExecutive Directorとしては代々日本人が務めており、瀬戸晥一先生、栗田賢一教授、そして現在は高橋 哲教授に引き継がれております。
学会は1989年に発足し、第1回大会がマニラで開催されて以来、最近では2年に一度アジア各地で開催され、昨年の11月に第13回大会が台北で開催されました。第14回大会はシンガポールにて2020年11月に開催される予定で、第15回大会は韓国の釜山にて2022年に開催されることが決まっております。
学会のOfficial JournalであるJournal of Oral and Maxillofacial Surgery, Medicine, and Pathologyは日本口腔外科学会の英文機関誌であり、また専門医取得のための指定雑誌でもあります。本誌はOral and Maxillofacial SurgeryのみならずOral MedicineやOral Pathologyといった口腔顎顔面領域のScienceを扱う雑誌であり、Editor-in-Chiefとして濱田良樹教授(鶴見大学)のもとでインパクトファクター取得と、この領域でのアジアNo.1のJournalを目指しております。

アジア口腔顎顔面外科学会の事務所は日本口腔外科学会内に設置されており、入会、その他のお問い合わせは、下記宛にメールかFAXでお願いいたします。

アジア口腔顎顔面外科学会事務所
e-mail:tokyo-office.asiaaoms@jsoms.or.jp
FAX番号: 03-3455-1721
第16回アジア口腔顎顔面外科学会(インド・チェンナイ)

大韓口腔顎顔面外科学会
Korean Association of Oral and Maxillofacial Surgeons (KAOMS)

1986年(昭和61年)10月に大韓口腔顎顔面外科学会と姉妹提携を結び、今日に至っています。
例年、春には韓国の大韓口腔顎顔面外科学会総会・学術大会に日本の会員が、秋の日本口腔外科学会総会・学術大会に韓国の会員が多数参加しており、合同の役員会やシンポジウムを開催するとともに、一般演題発表も数多くあります。
第65回大韓口腔顎顔面外科学会総合学術大会
第64回大韓口腔顎顔面外科学会(KAOMS)総会・学術大会

中華民国口腔顎面外科学会
Taiwanese Association of Oral and Maxillofacial Surgeons (TAOMS)

2007年9月に中華民国口腔顎面外科学会と姉妹提携を結び今日に至っています。
2017年に姉妹提携10周年を迎え、2017年3月に台北で開催された学術大会にて記念式典を、同年10月に京都で開催された学術大会にて記念祝賀会を開催しました。例年3月に開催される台湾の学術大会、ならびに秋に開催される日本の学術大会には互いの会員が多数参加しています。
第36回台湾顎面外科学会学術検討会
第35回台湾顎面外科学会学術検討会

アメリカ口腔顎顔面外科学会
American Association of Oral and Maxillofacial Surgeons (AAOMS)

アメリカ口腔顎顔面外科学会(AAOMS)とは親密な交流が30年近く続いています。とくに1992年と1997年は、大韓口腔顎顔面外科学会を含めた3学会合同学会をハワイで開催し、学術交流を深めました。また、Journal of Oral and Maxillofacial Surgery の編集委員に村上賢一郎先生を公式に派遣していましたが、2019年8月以降、山西 整先生と交代し、同先生が担当されることになりました。

ネパール口腔顎顔面外科学会
Nepalese Association of Oral and Maxillofacial Surgeons (NAOMS)

2008年1月から両国の口腔外科領域における学術交流が始まりました。
これまでに計11回の合同学術会議をカトマンドウ市またはドュリケル市で開催しました。また、同時に両国の若手口腔外科医を対象に、手術指導を中心とした臨床研修を行ってきました。この間、ネパール口腔顎顔面外科学会が2011年に正式に発足しました。
2016年11月には学術交流協定(academic exchange)を締結しました。

中国口腔顎面外科学会
Chinese Society of Oral and Maxillofacial Surgeons (CSOMS)

2014年に学術交流協定を締結しました。
2015年に上海で第1回日中合同シンポジウムを、2017年に京都で第2回日中合同シンポジウムを開催しました。今後、第3回日中合同シンポジウムを予定しています。

モンゴル口腔外科学会
Mongolian Association of Oral and Maxillofacial Surgeons (MAOMS)

2013年10月に学術交流協定を締結しました。
2013・2014年(公社)日本口腔外科学会学術大会には、モンゴル口腔顎顔面外科学会から理事長をはじめ会員が参加し、学会発表も行うなどして交流を深めました。以後、2015年は、モンゴル口腔顎顔面外科学会創立20周年記念学術大会に栗田理事長(当時)、嶋田教授が招待され、2016年のモンゴル口腔顎顔面外科学会学術大会には冨永教授が招待され、それぞれ講演を行っています。
なお、2018年幕張で開催された第63回(公社)日本口腔外科学会学術大会には、暫く経済的事情より参加が困難であったモンゴル口腔顔面外科学会から多数のメンバーが出席し、5演題の学会発表が行われるなど、久しぶりに交流を深めました。

ドイツ口腔顎顔面外科学会
German Association of Oral and Maxillofacial Surgeons (DGMKG)

2012年より、若手口腔外科医の学術交流の一環として、毎年双方の学術大会において日独セッションを開催しています。
テーマに即した若手演者を双方の学会で選出し、奇数年度は日本の演者がドイツを訪れ、偶数年度はドイツからの演者を日本口腔外科学会総会・学術大会に迎えるという形式で運営しています。
第74回ドイツ口腔顎顔面外科学会(ハイデルベルグ)

フィリピン口腔顎顔面外科学会
Philippine College of Oral and Maxillofacial Surgeons (PCOMS)

2007年に学術交流協定を締結しました。両学会間で年次学術大会の講師派遣を行っています。

ヨーロッパ頭蓋顎顔面外科学会
European Association for Cranio Maxillo-Facial Surgeons (EACMFS)

隔年(西暦偶数年度)で開催されるEACMFS Congressにおいて、日本口腔外科学会はGuest Societyとして招聘されており、90~120分のシンポジウム枠が割り当てられています。
毎回、テーマに即した日本を代表する演者を選出・派遣し、シンポジウム形式のJapan Sessionを開催しています。
ヨーロッパ頭蓋顎顔面外科学会(イタリア・ローマ)

インド口腔顎顔面外科学会
Association of Oral and Maxillofacial Surgeons of India (AOMSI)

2018年(平成30年)10月にチェンナイにて第1回日印合同カンファレンスが開催され、その際にインド口腔顎顔面外科学会との学術交流協定を締結しました。
次回、2020年の第65回大会(愛知)にて日印セッションを開催予定です。